りつの式アトピー性皮膚炎の治療効果についてご報告いたします。
これは、患者さまご自身のアトピー性皮膚炎の重症度に基づく治療期間と治療効果の目安です。初診時の重症度と一年後の重症度とを比較しました。
対象者は2024年4月から7月までに初診から一年経過した患者さまです。メールによるアンケートを通じてデータを収集しました。
現在、アンケートの集計途中です。今後、さらに多くのデータを集め、統計の精度を高めていく予定です。なお、本ページも集計状況に応じて更新いたします。
この情報が、治療に取り組む際の参考になれば幸いです。
※アンケートは、患者自身の「自己診断」による、国際的なアトピー性皮膚炎の重症度を評価するPOEM(The Patient Oriented Eczema Measure)を使用しました。
POEMアンケートによる重症度判定は、当院の医師による説明と異なる場合があります。
1.「皮膚のかゆみ」の改善状況
アトピー性皮膚炎への最初の質問は、一週間の間に「かゆみ」のあった日数です。
初診前の一週間の間に「かゆみ」のあった日数が上段グラフの「赤色」、
一年後の一週間の間に「かゆみ」のあった日数が下段グラフ「赤色」です。
赤い色が薄いほど改善されていることを示します。
当院でのアトピー治療前には、90%が毎日「かゆみ」に悩まされていました。
一年後には「かゆみ」に悩む日数が大きく減少しました。

※POEMアンケートには質問が5項目あり、その内3項目を代表として掲載しました。
2.「睡眠が防げられた日」の改善状況
2番目のアトピー性皮膚炎への質問は、一週間の間に「睡眠が防げられた日」の日数です。
初診前の一週間の間に「睡眠が防げられた日」のあった日数が上段グラフの「赤色」。
一年後の一週間の間に「睡眠が防げられた日」のあった日数が下段グラフの「赤色」です。
赤い色が薄いほど改善されていることを示します。
初診前は、半分が毎日「睡眠が防げられた日」でした。
一年後には85%が0日になりました。

3.「⽪膚が乾燥したり、ザラザラしていると感じた日」の改善状況
3番目のアトピー性皮膚炎への質問は、一週間の間に「⽪膚が乾燥したり、ザラザラしていると感じた日」の日数です。
赤い色が薄いほど改善されていることを示します。
初診前は、85%が毎日「⽪膚が乾燥したり、ザラザラしている日」でした。
一年後には75%が0日になりました。

4. 重症度についての比較
「重症度のついて治療前後の比較」グラフの上段に初診前の重症度を示します。
当院では「軽度の湿疹」は少なく、「中等度の湿疹」「重度の湿疹」「非常に重度の湿疹」が大部分を占めています。

「重症度のついて治療前後の比較」グラフの下段に一年後の重症度を示します。
一年後、「湿疹が消失または、ほぼ消失」が49%報告されました。
治療の効果は均一ではなく、一年経過後も「中等度の湿疹」「重度の湿疹」「非常に重度の湿疹」が見られます。今後も引き続き治療していただくことで改善されていく見込みです。患者の皆様と共に治療を進めてまいります。
4. お礼とお願い
POEMアンケートにご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。ご多忙の中での回答に心より感謝いたします。
今回のPOEM(The Patient Oriented Eczema Measure)の集計結果は、治療終了の患者さまからの回答が少なく、データに偏りがあることをご了承ください。
現在のPOEMアンケートの回収率は低い状況ですが、一定数に達し次第、大学などとの共同研究に活用する予定です。
お忙しい中、未回答の方がおりましたら、この機会にアンケートへのご協力をお願い申し上げます。
今後も引き続きPOEMアンケートのご記入をお願いする予定です。皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。
医療法人社団仁 りつのクリニック
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