胃の不調。その中の一つに胃がんがあります。さらに、胃がんは早期発見できれば治療が可能です。食欲不振や胃のもたれなどの原因の確認や、胃がんの早期発見のためにも内視鏡を使った定期健診はいかがでしょう。
最近の人間ドックでは「バリウムによるレントゲン検査」と「内視鏡による検査」が選択できる施設が増えつつあります。胃のバリウム検査は一般的になっていますが、がんの見落としがあり、被曝量も大きいため発がんの危険性が指摘され徐々に減る傾向にあります。しかし、内視鏡による検査は内視鏡技師か医師を必要とし、検査機器も更新が必要なため、まだ運用している病院がまだ少ない状態です。
内視鏡による検査は、口から胃カメラを入れるため苦しいというイメージがありますが、新しい検診方法に、鼻から胃カメラを入れる経鼻内視鏡があります。りつのクリニックで使う経鼻内視鏡は、胃カメラ自体がとても細くて柔らかく、舌の根元に触れないため「おえっ」としにくく、麻酔に用いる薬も少ないものです。
この経鼻内視鏡を用いた検診の手順をご説明しますと、最初に問診を行います。
問診で検査実施に問題ない場合には、鼻の中に粘膜の血管を収縮させる薬をスプレーして、鼻腔を広げ胃カメラを通りやすくします。その後、柔らかい管を使って鼻の中に局所麻酔をします。
準備が整いましたら、鼻から胃カメラを入れていきます。モニターを一緒に見ることもできます。検査中に医師との会話もできますのでご安心ください。
内視鏡技師が内視鏡を扱う場合には診断までできないのですが、クリニックでは専門医が扱うため、その場で疾病の判断までできます。
観察時間は約10分、検査終了後1時間ほどで食事もできます。
胃カメラが初めての方には心配な点もあると思います。ご相談につきましては担当の金曜日にお電話をお待ちしております。
内視鏡専門医 立之英明
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